「付き合っていた頃は明るくて優しく、まじめに働き、デートに行ってもよくおごってくれた。あのころの彼はどこへ行ったのか」そう訴えるのは結婚7年目に入るOLの友美さんです。
旦那が仕事を突然やめてからはや4年になろうとしていました。この4年間は友美さんの稼ぎと貯金を崩しながら、なんとか生活できました。旦那も仕事を辞めた当初はいくらか面接にも行き、バイトもしたのですが、なんといっても長続きしないのです。
「朝5時に起きるのはしんどい」
「店長がうざい」
「自給900円であの仕事では釣り合いがとれない」
…このような言い訳ばかりで、1週間と続かず辞めて帰ってくる有様です。今となっては、旦那は家事を少ししてくれるものの、一日中ゲームばかりです。友美さんも怒って、一度はゲーム機を捨てたのですが、旦那は今度はネットゲームにはまっています。
「これからどうするの」と尋ねても「さぁー、なんとかなるでしょ」とまるで他人事、カチンときます。「お願いだから、働いてよ」の話し合いにも「わかった、働くから」の言葉だけでいっこうに働く気配がありません。
夫は、まだまだこれからの32歳。妻に依存した生活。いくらでも勤め先はあるだろうに、せめて、バイトでもいいから…。旦那の親にも何回か相談したのですが、これがまた甘いのです。口で旦那に注意するだけで、後は何も処置がありません。
それどころか、こともあろうに、せがまれてお小遣いもあげている様子です。付き合っていた頃の旦那は優しかったのですが、今になってみれば、自分自身と他の人を甘やかしていたともとれます。
友美さんも今年30歳。そろそろ子供もほしいと思っています。しかし、妊娠・出産となると、仕事を休むか、辞めないといけません。今のままではそれは無理でした。
「別れる」という選択をあまりしたくはありませんでしたが、友美さんは気づけば離婚のことばかり考えてしまうのでした。
専業主夫
家で家事や育児を行う結婚した女性を「専業主婦」と呼びますが、それが男性だと「専業主夫」と呼ばれます。耳で聞く分には聞こえは同じですが、文字にすると最後の一文字だけ漢字が変わります。従来の「夫が働き、妻が家事をする」という図式が逆になっているのです。
最近では、こういうケースもありということで、まだまだ抵抗はあるとしても徐々に増加しています。夫婦双方がそれで満足というのならば、それでいいのかもしれません。
働かない・家事もしない
ひどいのは夫が働かず、家事もしない場合です。この場合も夫婦双方がそれで満足というのであれば、他人の口出しすることではないのかもしれません。ですが、たいてい満足しているのは働かず、家事もしない夫だけのようです。
妻のほうは働いているのに家事もやらされ、自分が夫を養っているようなまるで母子家庭のような状態に悩み、限界を感じます。
「なぜ自分だけこんなにやっているのに、あの人は働かないの?」
…確かにそのとおりです。
聞いた人は女性に共感していらだちを覚えると思います。
離婚はしたくないが働くたくない
夫は働く意思がないか、あっても1粒の枝豆くらいかもしれません。就職の意思を示し、面接に行くならまだいいほうです。だらだらと時を過ごし、就職するとは口ばかりです。本人と話し合っても家を出ていくのは嫌、離婚は嫌(働くのも嫌、家事も嫌)とまるで話になりません。
ついでに、相手の親も話にならないことが多いです。そのままの生活を続ければ、どうなるのか目にみえています。これが離婚の理由となっても仕方ないかもしれません。
働かない夫を持つ妻は、自分の力だけではどうにもならないので他人の力や知恵、そして法の力を借りる時がきているのかもしれません。こんな男が世の中にごろごろいるかと思うと、腹立たしいと同時に情けない思いがします。