共感性の欠如と感情移入の不足

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結婚相手を選ぶ若い人へのアドバイスとして「共感性のある人を選ぶ」というものがあります。性格や育ち、好みの全く違う二人の人間が一緒に生活するので、たとえ二人が自分たちは似ていると思っていたとしても、二人の違いは多くあります。

一例をあげると、ロマンチストで感受性の強い夫と、現実思考の妻が夫婦となった場合、2人は相手がどのように考えるのか知らなければなりません。クラシックの静かな音楽が大好きな夫が妻をデートに誘ったとしましょう。もちろん、行く場所はクラシックコンサートです。

妻のほうはクラシック音楽なんてさっぱり興味がありません。しかし、好きな夫とともに行けるのとコンサート後の食事だけを楽しみに出かけます。デートが無事に終わり、喜んでいる妻を見て、夫は妻も自分と同じようにクラシックコンサートを大いに楽しんだのだと勝手に思い込みます。

しかし、妻としては、クラシックコンサートは眠気との戦い以外のなにものでもなかったのです。若くてお互いが「好き」という恋愛感情をもっているうちはまだいいでしょう。しかし、何年もたつとこの夫婦はどうなるでしょうか。

休日に家の窓を開いて、さわやかな風に吹かれながらクラシック音楽を楽しんでいる夫を見て、妻は窓を閉め、音量を下げに来る始末です。自分の興味をもつ事柄に相手も興味を示してくれ、お互いがそのようにできると実に楽しい夫婦生活を送る助けとなり得るのです。

将来の相手に求めるならば、自分自身もそういう共感性や柔軟性を持っているか問いかけ、考えてみることができます。

感情移入の欠如

今度は感情移入です。感情移入とは、誰かの気持ちを実際に自分の気持ちとして捉え、感じることです。つまり、「人の痛みのわかる人間」かどうかです。映画、ドラマなどを見て感動し、涙を流すのもその一種です。考えてみましょう。

たとえば、自分がひどいケガをして病院に行ったときに、医者や看護師がケガに無関心で何のケアもしないなら、患者は腹を立て、悲しみます。なぜなら治療してもらえると期待しているからです。夫婦も結婚した時にお互いにある程度期待をもっています。

医師に期待するように、妻や夫が苦しい時に痛みを理解し、支え合うことを期待するのではないでしょうか。問題のない時はそばにいるのに、いざ都合が悪くなるとどこかへ行ってしまうようではどうでしょうか。それはフェアでなく、そういう夫婦仲には必ず信頼の低下、亀裂が生じます。

自分の本当の姿が映し出される家庭は安らぎの場ともなれば戦場ともなり得ます。
夫は会社で顧客のクレーム処理の訓練を受け、それを専門としているかもしれませんが、家に帰れば妻のクレーム処理が全くできない嘆かわしい状況です。

妻は栄養士として、あらゆる食物と必要とされる栄養素についての専門的な知識があったとしても、夫に関しての本当の知識は持っていないかもしれません。いつも一緒にいると、いたわりの言葉も思いやりも、交際していたころに比べると激減する夫婦が圧倒的に多いようです。

相手の扱いを間違えると、双方にストレスをもたらします。付き合い始めた頃のあのお互いに対する強い関心や心配りはどこへいってしまったのでしょう。相手が本当の姿を見せなかったという意味でだまされましたか?それとも釣った魚にはエサをあげませんか?

互いに対する共感性や感情移入をサボり続けるなら、双方にとってマイナスになります。塵も積もれば山となりますから、そういったこともやがて離婚の理由となりうるのです。