たまごを食べて優しくなろう

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人間関係において優しいかどうかはとても重要です。優しいの反対語には冷たい、情け容赦ない、厳しい、怖いといったマイナスイメージを抱かせやすい特質が並んでいます。

「厳しさ」は時に必要なものですが、冷たい、情け容赦ない、怖いといった要素は人間関係にとって何のプラスにもなりません。人はどうすれば優しくなれるのでしょうか。

たまごを食べて優しくなろう

「どうしたらもっと人に優しくなれるのだろう」、そんなあなたには「たまご」を積極的に食べることをおすすめします。オランダの研究でたまごには人に思いやりの心を与えることが実証されたのです。

たまごはビタミンCをはじめ、タンパク質、必須アミノ酸などに満ちており、私たちが必要とするすべてのビタミンを提供してくれるというスーパー栄養食品なのです。その中でも今回はトリプトファンという必須アミノ酸の一種に注目が集まりました。

報酬を寄付する実験で優しさを調査

オランダの脳と認知のためのライデン研究所の研究者たちが行った調査は次のようなものでした。32人の実験参加者をふたつのグループにわけ、ひとつのグループにトリプトファン(たまご3つ分)を摂取してもらい、もうひとつのグループにはプラセボ(偽薬)を摂取してもらいました。

もちろん実験に参加した32人は自分たちが偽薬とトリプトファンどちらを摂取しているのかはわかりません。その後、実験に参加した人たちに日本円にして約1500円を報酬として渡して、それを寄付することもできると選択肢を与えました。

トリプトファンを摂取した人たちはそうではなかった人たちに比べると2倍の割合で報酬を寄付したそうです。

幸せなので人にも優しくなる

研究者たちはトリプトファンの効果により、

①今回のように思いやりの行為が増加したり、チャリティーへの関心が高まるのではないか、

②刑務所のような優しさに欠けた人が多い環境下において調和を高める効果があるのではないか、

…といった積極的な未来予想を報告しています。

トリプトファンは体内に取り入れられるとセロトニンという脳内物質に変わります。セロトニンは幸せを感じるホルモンとして知られています。人間は自分が幸せを感じると人にも優しくできるのではないでしょうか。

トリプトファンを多く含むたまごを食べることにより、体内でこのような変化が生じ、それが他人に対する見方に影響を及ぼしたものと考えられます。

とりすぎ注意?

ご存知のとおり、たまごは高コレステロール食品です。食べ過ぎは血中コレステロールを高め、コレステロールが血管壁に蓄積し、血管が傷つけたり、動脈硬化になったり、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす可能性もあります。ただ、どこからが食べ過ぎなのか、1日に何個まで食べて良いのか、いろいろと意見が分かれています。

いくつかの報告によりますと…

・たまごを週に4個以上食べる人は、週に1個以下の人より、血清コレステロール値が低い

・1日にたまご3個を2週間食べ続けた人の65%が、コレステロール値の変化がないか、低下した

・1日2個以上は食べないほうがよい、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患のリスクが上昇する

・中年の男性で週に7個以上のたまごを食べる人々は死亡リスクが増加

・糖尿病患者をたまごを週に12個摂取するグループと週に2個未満とするグループに分け、3カ月後の脂質プロファイルを比較したところ、両群に有意な差は認められず、むしろたまごを多く摂取した群でHDL-コレステロール(HDL-C)値が改善したことが示された

…といった具合に賛否両論となっています。

たまごを何個食べればよいかは意見が分かれていますが、やはりこれに関しても食べ過ぎず、バランスよくといったところでしょうか。どちらにしても、たまごに含まれるトリプトファンを摂取することにより、他の人に優しくなれるというのは確かなようです。人に対してもっと優しくなりたいとき、次回の食事にたまごを含めるのはどうでしょうか。